日本を代表する世界的クラシックギタリスト、福田進一氏による、ご
自身のツイッターを使っての「ツイートでレッスン」(略してTL)の51回~100回を下にまとめて、掲載します。
「ツイートでレッスン」の1回~50回はこちらです→「
TL:1回~50回」
<福田進一氏画像/ツイッターより>
<ツイートでレッスン>51回~100回
TL(51)記憶力にしても、先ずは短い数小節、数フレーズから覚える努力を。覚える為にはあらゆる手がかりを使うこと。両指の運指、ポジション・マークなどなど。そして、根気良く覚えたそれら記憶の断片を繋いでいくのが集中力。でも、この方法は大曲では通用しないので、先ずは1〜2分の小品から
TL(52)楽譜の記憶法だが、曲の最後のフレーズから逆に辿って覚えていくと効果的。結末を知る、結末に至るプロセスを知ることで、絶えず記憶は知っている方向、明るい方向に向かう。頭から覚え始めて、いつも途中で記憶が途絶える覚えのある人は是非。フレーズがわからない場合先ず最後の段か
TL(53)曲の途中で失敗して、「あれ?」「オッと!」とか言って頭に戻ったり、そこを反復したりする人がいるが、それは最悪の練習法。そんな事をしたら、脳がその場所でミスをした事実を記憶してしまう。曲を弾きだしたら、いつも最後まで完奏する癖をつける。けっして途中で止めてはいけない。
TL(54)脳は、正しい弾き方も間違った弾き方も全てその通りに記憶する。弾き始めたら何がなんでも完奏。もし忘れたら弾かずに鼻唄で誤魔化す。ミスした部分は後から取り出して練習。いつも完奏することによって自分の中に「ポジティブな記憶」しか残さない。失敗した場所は覚えても仕方ないから。
TL(55)と言うわけで、記憶には集中力が必要で、2つは密接な関係にある。実際、「この曲は夢中で弾いてるうちに指が勝手に憶えました〜」とか自慢してる人がいる。しかし、そういう憶え方も万全ではない。記憶のバックアップが他になく、舞台で指がもつれたら先が出てこない。話はもっと複雑。
TL(56)曲を憶えることの本質は「音程や和声で憶える」「曲のイメージで憶える」「ポジションなど視覚的な要素で憶える」等など様々な記憶アプローチの寄せ集め。肉体の動きもそのひとつ。合理的で計算された滑らかな運指はチェスの一手と同じで、強力な武器となる。逆に運指が悪いと憶えられない
TL(57)毎週、先生に一曲を習い、数週間して先生の「OK」が出たら次の曲を選んでもらい習う。残念ながら、この方法ではレパートリーを蓄積出来ない。月に一曲ずつ仕上がったとして、では1年後に12曲を憶えているだろうか?新曲で前の曲を消去しながら「忘れる練習」をしているようなものだ。
TL(58)では、どうすれば良いだろう。ひとつのプログラムを作ろう。レベルは問わない。どんなに易しくても構わない。自分の実力に応じたプログラム。今の技術で弾ける楽勝の曲、少し無理かなという曲を取り混ぜ(落差を作った)約30分程度のプログラムAを作り、これを1年かけて仕上げる
TL(59)30分が無理なら15分で良い。短いプログラムAを作ってスタート。1年後に全体が仕上がったら、その中の数曲をすげ替えてプログラムBとして続けていく。学校教育で言うカリキュラムだが、そんなに難しく考えなくて良い。短距離走から始まって徐々に中距離、マラソンへと拡大していく。
TL(60)「そんなやり方をしたらどの曲も中途半端になって、音楽が深まらない」と言う先生のお叱りが聞こえてくる。では1曲をいつまで練習すれば良いのか?誰も答えてはくれない。そもそも弾き込む事で音楽が深くなると思うのは錯覚。それは「曲に馴れた」だけ。新鮮な感覚は失わない様にしたい
1月31日
TL(71)何故、我々は古典音楽から勉強を始めるのだろう。別にいきなり現代でも構わないのではないか? 答えは明白。音楽を様式、形式といった「外枠」から捉え「バランス感覚」を養うためだ。4小節から8小節、16小節から先へ…最小単位から組立てられる音楽の構築感、その美しさを知るため。
1月31日
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2月1日
2月1日
2月1日
2月1日
2月5日
TL(78)左指が弦から外れる。ギターという楽器の大きな悩みで、どんな名手にも起こりうる。すでに(30)前後で説明したように、指先が弦とつくる角度をなるべく一定に保つことは鉄則。さらに「押さえる➡︎移動して押さえる」を「押さえる➡︎脱力➡︎移動➡︎押さえる」と分解して考える。
2月5日
2月6日
2月6日
2月8日
2月8日
2月9日
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2月11日
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2月12日
2月12日
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2月14日
2月14日
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2月15日
2月15日
2月15日