2013年7月22日月曜日

第13回「クラシックギター弾きまわし練習会」の参加募集終了について

6月22日付記事にて第13回「クラシックギター弾きまわし練習会」(9月22日(日)開催@音ギャラリー「風我」)の参加演奏者募集のご案内をしましたが、皆様から順調に参加の申し込みをいただきまして、下記の通り予定の演奏時間枠に達しました。従いまして、参加者募集を終了しましたので、お知らせします。

なお、当日演奏会終了後、同じ場所にて情報交換会を行います。演奏されない方でもご希望の方は参加していただくことができます。情報交換会への参加お申し込みは事務局(メール:poran111@gmail.com)宛に4日前迄にお願いします。

次回も多くの皆様と共にクラシックギターを一緒に弾き、また聴き、情報交換をし、楽しいひと時になると期待しています。


☆参加演奏者 (申し込み順で記載)

名前(敬称略)                 グループ、SNS      時間枠(分)          住所
1.  Poran(男性)                mixi              10            長野県
2.  Hagi(男性)                mixi、ティアトカ長野    10             長野県
3.  yayoyayo(女性)                  mixi、ティアトカ長野       10             長野県
4.  Mack(男性)                mixi、ギターラ夢弦    15             長野県
5.  yamasanpanda(男性)         mixi、ギターラ夢弦     10                 長野県
6.  しう1(男性)                mixi、                         10              長野県
7.  あられ夫妻                mixi、             10(夫々のソロ)   長野県
8.  T.F.(男性)                                                      10              長野県
9.  moto(男性)                 mixi、             10                東京都
10.あっこちゃん(女性)            ルネッサンスの会    15             長野県
11.スズムシ(男性)           mixi             15                       長野県
12.千村幹雄(男性)                       10             長野県
13.K.M.(男性)& K.M.(女性)  アグアドの会         15(二重奏)        長野県

                           合計演奏時間     150

2013年7月19日金曜日

第12回「クラシックギター弾き回し練習会」の開催/レポート

7月14日(日)午後3時から第12回クラシックギター弾き回し練習会を開催しました。場所は第6回目と同じ、須坂市の小音楽堂「夢奏庵」で、ここでは1年振りの開催となりました

フォルティアと夢奏庵 2012年7月14日 by Poran111

夢奏庵」は、高級クラシックギター専門店「フォルティア」に併設されていて、「フォルティア」オーナーがクラシックギターの演奏を第一に考えて、蔵を改築して作ったもので、クラシックギター演奏にはぴったりホールです。

夢奏庵での演奏風景 2013年7月14日 by Poran111

この日も真夏の暑さでしたが、開場時間の2時頃には多くの方がいらしていました。
今回の参加演奏者は15組、17人(デュオが2組)で、また、聴きにきて下さった方が10人近くいらっしゃいました。
各組の演奏曲目を写真と共に、演奏順に下に記載します。

T.K.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(1)T.K.さんのソロ
 J.S. バッハ作曲        バイオリン・パルティータNo.1より、サラバンド、
                                           ドゥーブル
 アントニオ・ラウロ曲    エル・ニーニョ
 後藤千秋作曲         叙情組曲第2集より、オルゴール

H.H.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(2)H.H.さんのソロ
 F. タレガ作曲         カプリチオ・アラベ

M.M.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(3)M.M.さんのソロ
 M. ポンセ曲        バレット
 S.L. ヴァイス作曲      ファンタジー

R.W.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(4)R.W.さんのソロ
 J. S. バッハ作曲       リュート組曲第4番 プレリュード

あられさんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(5)あられさんのソロ
 F. ソル作曲         練習曲1番(セゴビア編)
 A. ヨーク作曲        トランジションズ

Poranのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(6)Poranのソロ
 F. タレガ作曲           メヌエット形式の練習曲
 ヴィラ=ロボス作曲        前奏曲第3番

Mackさんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(7)Mackさんのソロ
 ヴィラ=ロボス作曲        前奏曲第1番

スズムシさんのソロ 2014年7月14日 by Poran111
(8)スズムシさんのソロ
 A. バリオス作曲作曲         森に夢みる

千村幹雄さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(9)千村幹雄さんのソロ
 マウロ・ジュリアーニ作曲     私が愛した花 ローズ
 A. バリオス作曲           オラシオン
    〃                 つむぎ歌

K.C.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(10)K.C.さんのソロ
 A. バリオス作曲        大聖堂

K.U.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(11)K.U.さんのソロ
 S.マイヤーズ作曲(J.ウィリアムズ編曲)   カヴァティーナ
 F. シューベルト作曲                        シューベルトの子守歌

M.I.さんのソロ 2013年7月14日 by Poran111
(12)M.I.さんのソロ
 S. アサド曲              「夏の庭」より「想い出」
 J. バルベルデ(タレガ編)作曲    日本のポルカ
 M. リョベート作曲            スケルツォ、ワルツ

IさんとTさんの二重奏 2013年7月14日 by Poran111
(13)M.I.さんとY.T.さんの二重奏
  W.ジェニングス作曲      イフ・ウィー・ホールド・オン・トゥゲザー
  多忠亮作曲           宵待草

仙人さんのリュート・ソロ 2013年7月14日 by Poran111
(14)仙人さんのソロ
 S.L. ヴァイス作曲         ファンタジー
        〃              シャコンヌ
       〃              ニ短調組曲より メヌエットI

仙人さんのリュートの説明 2013年7月14日 by Poran111
                                   仙人さんのリュートの説明 2013年7月14日

仙人さんはバロックリュートでの演奏で、演奏前にバロックリュートの説明をしてくれました。

K.さん& T.さんのデュオ 2013年7月14日 by Poran111
(15)E.T.さん(ソプラノ)とK.K.さんのデュオ
  E. グラナドス作曲       スペイン舞曲第5番
  I. アルベニス作曲       カディス(「スペイン組曲」より)

E.T.さんとK.K.さんは、この「弾き回し練習会」では初めてのソプラノとギターのデュオ。ソプラノが入ると、いつもはギター・ソロで聴くスペイン組曲第5番とカディスは全く違った味わい、面白味となり、新しい楽しみ方でした。

キャステロ・ドラゴーネ外観 2013年7月14日 by Poran111

「練習会」終了後は、会場から200mも離れていないパスタ店「キャステロ・ドラゴーネ」に歩いて移動して、情報交換会の開催です。

情報交換会風景 2013年7月14日 by Poran111

今回は1年振りの北信地区での開催ということもあり、初参加の方が6人いらっしゃり、新しい方々といろいろ意見交換ができました。そして、ギターを通じての輪が更にふくらむことができたと思われます。

情報交換会の余興 2013年7月14日 by Poran111

宴もたけなわになると、K.K.さんとじゅんさんのギター二重奏が始まりました。演奏はポップスから演歌までと、またまた盛り上がりました。
おいしいパスタやピザをいっぱい食べ、十分ギター談義をして、予定の8時半にお開きとなりました。

今回も皆様のご協力により無事終了することができました。現地にて準備をしていただいた夢奏庵(&フォルティア)オーナーのじゅんさんには大変お世話になりました。また、会計などを手伝っていただいたHagiさんご夫妻や飲み物などのお手伝いをしてくださった女性陣の皆様にはあらためてお礼申しあげます。

第13回「クラシックギター弾き回し練習会」の参加申し込み状況

7月19日(金)現在の第13回「クラシックギター弾き回し練習会」(9月22日開催@音ギャラリー「風我」)の参加申し込み状況は下記の通り、12組(12人)、合計演奏時間枠135分です。


(申し込み順で記載)

名前(敬称略)          グループ、SNS        時間枠(分)     住所
1.  Poran(男性)        mixi                   10        長野県
2.  Hagi(男性)       mixi、ティアトカ長野       10         長野県
3.  yayoyayo(女性)         mixi、ティアトカ長野           10        長野県
4.  Mack(男性)        mixi、ギターラ夢弦       15        長野県
5.  yamasanpanda(男性) mixi、ギターラ夢弦          10           長野県
6.  しう1(男性)        mixi、                               10         長野県
7.  あられ(男性)      mixi、                10         長野県
8.  じゅんさん(男性)     mixi、ルネッサンスの会    10         長野県
9.  moto(男性)         mixi、                 10          東京都
10.あっこちゃん(女性)   ルネッサンスの会       15        長野県
11.スズムシ(男性)      mixi                 15                  長野県
12.千村幹雄(男性)                       10        長野県

                        合計演奏時間        135

2013年7月10日水曜日

日経新聞記事「父と支えた日本ギター界」小原聖子記

ギタリスト、小原聖子先生が2007年10月24日付日本経済新聞に寄稿された『父と支えた日本ギター界』と題する記事を入手しました。
日本クラシックギター界の発展と歴史が述べられていて、貴重で、興味深いものだと思います。ここに紹介させていただきます。

下の記事写真では読みにくいと思われますので、全文を下に転載しました。

父と支えた日本ギター界/小原聖子 2007年10月24日 by Poran111

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『父と支えた日本ギター界』
~ 民間の手で世界的コンクール。来月に第50回大会 ~

                    小原 聖子

今年6月「現代ギター」という雑誌の40周年を記念したコンサートが東京で開かれた。出演者の一人として招かれた私は、若いギタリストたちと合奏し、皆に「ギター界のお母さん」と呼ばれた。自分の生まれた意味を言い当てられたようで、うれしかった

♪♪♪ 道一筋、草分けの父

私の父、小原安正は日本のクラシックギターの草分けである。北海道士別市に生まれ、第二次大戦前から独学でギターを学び、この道一筋に生きた。自分の演奏活動だけでなく、日本のギター界全体の発展を常に考えた人で、弦や楽器、雑誌や楽譜出版などすべてにかかわった。ちなみに冒頭の「現代ギター」を創刊した河野賢(まさる)さんは、既に故人だが優れたギター製作家で、国内外の多くのギタリストが作品を愛用している。その彼も、父の呼びかけでギター製作を始めた。

さらに奏者の発掘、育成のため、父は戦後間もない1949年、日本初の「ギターコンクール」を始めた。まだ日本のギター人口は少なく、周囲には反対されたらしい。当時、6歳でギターを学び始めたばかりだった私は記憶にないが、95歳の母によれば、第一回では、審査員の方たちのお弁当にと、母はてんぷらを山のように揚げて天丼を作ったという。まさに手弁当のコンクールだったようだ。

そのギターコンクールも今年、50回を迎え、11月22、23日に二次予選と本選が東京文化会館小ホールで開催される。私は75年から審査にかかわり始め、今は日本ギター連盟副会長としてコンクールを主催している。

♪♪♪ 演養で立身、強い情熱

初期のコンクール参加者たちは、今の奏者に比べれば技術はもう一つだった。楽譜も楽器も満足にない時代だったからだ。でも、ギターが好きでたまらない、何とかしてこれで身を立てたいという強い情熱が演奏には満ちていた。

一位になって、大喜びで優勝カップに酒を注いで飲んだり、逆に負けた悔しさから大声で泣いて審査員に食ってかかったり。皆、命懸けだった。優勝者への賞金、賞品の中に新品のギターがあったことも大きかったようだ。

海外にもギターコンクールはあるが、たいていは国や自治体が主催している。民間の運営で続けてきて、国際的な評価も得ているのは私たちのコンクールだけだろう。それだけに資金は厳しく、初期は、いろいろな支払いの催促に自宅に来る人たちに、子供の私が何度「父も母もいません」と答えさせられたことか。今でも、本選の参加者にはホテル滞在ではなくホームステイをしてもらう。なお出る赤字は、ギター連盟会員有志によるチャリティーコンサートで埋める。

私の背を押しているのは自分よリギター界を優先した父の姿だ。例えば、楽譜の入手が困難な愛好家のために、父はよく自分で譜面を写譜していた。一時期「ギタルラ」というギター専門誌を出していた父は、そこに「楽譜のない方は差し上げます」と書いたのだ。そのうちあまりの数に、助手の手も借りていた。

60年代に入ると、セゴビアやイエペスなど有名奏者の来日などで日本にギターブームが到来した。先述の「現代ギター」誌が創刊され、コンクールを主催する日本ギター連盟も社団法人になった。40年前に、日本ギター界が大きく胎動を始めたように思う。

♪♪♪ 作曲家の育成も視野に

そして今や、日本は世界有数のギター大国である。楽器や弦の水準は高く、楽譜や出版物、CDも多い。コンサートも盛況で、私たちのコンクールにも、一般公開する二次予選と本選には、全国からたくさんのギターファンが集まる。開場前から並んで、好みの席を走って取る観客もいる。

父がスペインに留学した54~56年など一部の例外を除き、コンクールは毎年開催してきた。82年には「東京国際ギターコンクール」に改称、世界中から参加者を受け入れている。近年は欧州やアジア諸国からの入賞者が増えたが、第一回で一位になった阿部保夫さんをはじめ、歴代入賞者にはその後、日本ギター界をけん引した方が多い。現役奏者として人気の村治佳織さんや弟の奏一さんも、十代で一位を取った。

今後はコンクール発展のため、本選の課題曲を日本の若い作曲家の新作にしたいと願っている。父と同様、ギター界全体の発展のために、作曲家の育成も視野に入れたいのだ。ギターは誰にでもできる庶民の楽器だ。それでいてオーケストラに負けない分厚い演奏もできて、つくづく、いい楽器だと思う。

(おばら・せいこ=ギタリスト)
2007年(平成19年)10月24日(水)日本経済新聞<文化欄>掲載記事